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オーディオマニアなら録音エンジニアに関心のある人は多いものだ。そして、私もそうだ。最近注目している録音エンジニアは江崎友淑氏である。

江崎氏の録音を初めて聴いたのは、ソプラノ歌手の田中彩子さんの「華麗なるコロラトゥーラ」が初めてであった。

そして、今回「マーツァル指揮・チャイコフスキー交響曲2番小ロシア」を聴いた。やはり素晴らしい録音で感激した。

クラシックを今まで聴いてきたなかで、ドイツグラモフォンに録音の多い、ライナーマイヤールが好きな時期もあった。良い録音エンジニアだと感じていたし感激もしていた。

しかし、江崎友淑氏の録音は、私にはライナーマイヤールを超える衝撃と感激があった。クラシック音楽で、ここまで高音質な録音は聴いたことがなかったからだ。

クラシック音楽録音の高音質とは、こうした録音のことをいうのだなと実感した。本当に江崎友淑氏の録音は音の質が高い。

江崎氏の録音で良いなと感じるのは、いかにもハイクオリティーでしょと言わんばかりの録音ではないところだ。

中途半端な高音質ではなくて、こだわりにこだわり抜き、行きつくところまで行きついた高音質は、むしろ普通の音だ(これは以前の記事で江崎録音について書いたときに書いたことだ)と知った。

その録音は、ちょっと聴きには失礼ながら地味な録音に感じるが、暫く聴いていると、これは素晴らしい録音だと気が付く。それが究極まで高音質にこだわった録音の魅力だ。

失礼な言い方かもしれないが、オーディオ初心者の人には退屈な録音かもしれない。江崎氏の録音にはオーディオ的なところがほとんどない。変な脅かしめいた音がしないのだ。

江崎友淑氏の録音は、たぶんマルチマイク録音だと思うが、音場や音質はワンポイントマイク録音を思い出させる音だ。

それは、マルチマイク録音とワンポイントマイク録音の良いとこ取りをした音だ。

なので、音質や音場は極めて自然だけれども、細部まで明晰で各楽器の質感が綺麗に描き分けられているが、オーケストラとしての豊かなハーモニーは自然だ。

マルチマイク臭いオーケストラ録音の音が苦手で、それで、ステレオサウンドの取材のときに、マルチマイク録音でのオーケストラの音に「トゥッティではちょっとつぶれる(ステレオサウンド152号P274)」といったのはそのためだ。

江崎氏の録音にはマルチマイク録音にありがちな嫌な音がしないのが良い。それは上記のトゥッティで音がつぶれる部分のことだ。

江崎氏の録音ではトゥッティでも音にウルサイ感じがしなくて、細部の音が埋もれず繊細かつ柔らかい。トゥッティでも音が繊細に柔らかく空気感を伴って聴こえる録音は初めてだ。

なので、私は江崎氏の録音に衝撃を受けたわけだ。そして、これをキッカケに私はクラシック音楽を聴く機会が増えたので本当に嬉しい気持ちである。

最後まで読んで頂いてありがとうございます。


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